バイオマスを用いた燃料はバイオ燃料と呼ばれます。バイオ燃料が燃焼することにより放出される二酸化炭素は、光合成によって大気中から吸収された二酸化炭素です。すなわち、石油由来のエネルギーや製品をバイオマスで代替することによって、地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの一つである二酸化炭素の排出削減に貢献することができます。近年の地球温暖化への意識の高まりから、新たなサステナブル(再生可能)エネルギーとして、微細藻類が産生するオイルなどの「藻類バイオマス」の活用に注目が集まっています。微細藻類は代謝産物としてオイルを産生しますが、植物由来のバイオ燃料に比べて生産効率が高いため、次世代バイオ燃料として注目されています。
現在、世界各国でしのぎを削る開発競争が行われており、ここ日本も例外ではありません。2020年の東京オリンピックが一つのマイルストーンとなりそうです。日本発の微細藻類バイオ燃料の成功を期待しましょう。
私たちは、石油由来の製品を微細藻類によって代替することで温室効果ガスの排出削減や資源循環型社会の構築に少しでも寄与したいと考え、毎日研究を行っています。